家を建てている途中で、大きな地震が来たらどうなるんだろう。
家づくり中の方なら、一度は頭をよぎったことがあるかもしれません。我が家の場合、それが本当に起きました。
2026年7月、熊本で最大震度7を観測した地震。私たちが住む地域は震度5強でした。そのとき我が家は、柱や梁を組んでいる工事の途中でした。
この記事では、あの日に家族と建築中の家に起きたことを、そのまま記録します。備えていて助かった物と、足りなかった物も書きました。
今回の地震で被害にあわれた方に、心よりお見舞い申し上げます。我が家は幸い大きな被害がなく、ここに書くのは「被害が小さかった家の記録」です。
※施主として見たこと、聞いたことをまとめています。建物の安全性を保証するものではありません。
① その瞬間、私と子供達は車の中にいた
地震が起きたのは、午後4時半ごろ。私は子どもたちを習い事に連れて行くところで、3人を乗せて駐車場に車を停めていました。
車の中でも、ものすごい揺れでした。大きすぎて、何が起きているのか分からなかった、というのが正直なところです。
建物の中にいた子どもたちは、大泣きしていました。うちの子供3人は車の中にいたからか、それほど怖がってはいませんでした。あとから考えると、建物の中にいるよりは良かったのかもしれません。
習い事は中止になり、そのまま家に帰ることになりました。夫とは、揺れが収まってすぐに連絡がつきました。
家族の無事が分かって、次に頭に浮かんだのは「現場は大丈夫だろうか」ということでした。
② 現場では、大工さんが作業中だった
そのころ、新しい家は骨組みの工事中でした。地震が来たとき、大工さんは高い場所で作業をしていたそうです。
しっかりつかまってくださっていて、けがをした方は一人もいませんでした。工務店からも、「全員無事です」と連絡がありました。それを聞いて、一安心でした。
夕方、私も現場を見に行きました。大工さんたちは、何事もなかったように作業を続けていました。声をかけるタイミングを逃してしまったのですが、あの揺れのあとに黙々と仕事をされている姿は、忘れられません。
③ 建築中の家は、どうなったか
結論から書くと、建物に被害はありませんでした。
- 工務店の点検で、被害は見つからなかった
- 工事は止まらず、そのまま進んだ
- 完成の時期にも影響はなかった
あとから大工さんに聞いた話では、柱と柱の間に斜めの材(仮筋かい)を入れていたので崩れなかった、とのことでした。
正直に書いておくと、この時点で制震ダンパーはまだ取り付けていませんでした。そのため、「制震ダンパーのおかげで無事だった」という話ではありません。工事の途中だった骨組みが、大工さんの仕事で持ちこたえてくれた、という記録です。
家は、完成してからだけでなく、建てている途中も地震にあう。当たり前のことを、この日はじめて実感しました。
④ 仮住まいの家と、そのあとの1週間
そのとき住んでいた家にも、大きな被害はありませんでした。
- 飾っていた子どもたちの絵が、少しずり落ちたくらい
- 食器は、ひとつも割れなかった
- 「あんなに揺れたのに、何も落ちていない」と驚いた
家が無事だったので、その夜から自宅で過ごせました。
余震は1週間ほど続きました。夜は眠れたものの、揺れるたびに目が覚めます。子どもたちは、まったく気づかずに寝ていました。
保育園は、当日と翌日がお休みに。私は自営業なので家で子どもたちを見て、医療の仕事をしている夫は、いつもどおり出勤しました。
困ったのは水です。水道の水が濁っていました。
その日のうちにしたのは、お風呂に水をいっぱいにためること。いつ水が出なくなるか分からないので、止まってもトイレを流せるようにしておきました。
いつもどおりの暮らしを続けられたこと。それが、一番の救いでした。
⑤ 備えていて助かった3つの物
家が無事だった我が家でも、「あってよかった」と思った物が3つありました。
理由① ペットボトルの水|水道が濁っても、すぐ飲める
水道の水が濁ったとき、ふだんから買い置きしていたペットボトルの水に助けられました。水が「出る」ことと「飲める」ことは別なんだと、このとき気づきました。
理由② レトルト食品とお菓子|子どもがすぐ食べられる
レトルトのご飯やカレー、それにお菓子。火を使わなくてもすぐ食べられる物があると、気持ちに余裕ができます。子どもが3人いると、「とりあえず食べさせられる物がある」ことが本当に大きいです。
理由③ トイレットペーパーとオムツ|お店にはしっかりあった
地震のあと、スーパーの棚からトイレットペーパーやオムツが無くなるかと思いきや、しっかりありました。熊本地震を経験された県民は日頃から備えられているのだな、と感動しました。
特別な防災グッズではなく、「いつも使う物を、少し多めに」。助けてくれたのは、それでした。
⑥ 備えておけばよかった物
逆に、「これは無かった」と気づいたのが、電気の備えです。
今回、我が家は停電しませんでした。でも、もし電気が止まっていたら、スマホの充電もできず、情報も取れなくなっていたはずです。我が家は今、蓄電池やまとまった容量の充電器の購入を検討しています。
現在携帯トイレは備蓄していますが、下記のような防災トイレがあると小さい子どもや女性も安心してトイレができるかなと思っています。
普段使いから非常時まで。フェーズフリーな防災グッズ専門ブランド【スツーレ】⑦ 10年前の熊本地震と、実家のこと
実は、熊本で大きな地震が起きるのは、我が家にとって2回目です。
2016年の熊本地震のとき、私たち夫婦は大分に住んでいました。大分でも大きな揺れを感じたのを覚えています。
そのとき熊本の実家に住んでいたのは、夫の両親です。実家は屋根の瓦が落ちてしまい、すべて交換することになりました。義父からは、かなりの費用がかかったと聞いています。
私たちは、実家の被害を自分の目で見たわけではありません。でも、この話を聞いていたからこそ、新しい家では耐震性能にこだわり、制震ダンパーも入れようと夫婦で決めました。
10年前は「聞いた話」だった地震が、今回は「自分たちの体験」になりました。
⑧ 経験して、あらためて思ったこと
今回の地震のあと、仕様や間取りで変えたことはありません。地震の前に決めていたことを、「これでよかった」と確かめる機会になりました。
ひとつは、制震ダンパーを入れると決めていたこと。
もうひとつは、WB工法を選んでいたことです。見学会で社長さんと広報の方に聞いた話では、WB工法は家全体の湿気を外に逃がす仕組みなので、柱や土台にも湿気がたまりにくい、とのことでした。
どんなに良い制震ダンパーを入れても、それを支える木が湿気で傷んでしまったら、力を発揮できません。地震への強さは、装置だけでなく、木を長く良い状態に保てるかどうかにもかかっているなと思っています。
見学会で社長さんと広報の方に聞いたWB工法の災害対策についての記事はこちらです↓
⑨ 新しい家での備え方
新しい家では、備える場所を2か所に分けるつもりです。
- 玄関近くのロッカールーム:水と、すぐ持ち出せるリュック
- パントリー:水と、レトルト食品
1か所にまとめると、そこが使えなくなったときに全部取り出せなくなる、という記事を読んだからです。
今、備えている物はこちらです。
- ペットボトルの水
- レトルトのご飯、カレーなど、火がなくても食べられる物
- 子どものおむつ
- トイレットペーパー、おしりふきの予備
- 生理用品
- 携帯トイレ
- 身分証明書のコピー
食べ物は、ふだん食べながら買い足していく方法(ローリングストック)で回しています。
中でも、長く保存できるご飯として常備しているのが、アルファー食品の「安心米」です。今回の地震では食べずに済みましたが、以前の職場でサンプルをいただいて食べたことがあり、おいしかったのを覚えています。お湯や水を注ぐだけで食べられるので、火が使えないときにも安心です。
おいしい非常食|アルファー食品オンラインショップ皆さんも、備えておいて良かったというものがありましたら、コメント欄で教えていただきたいです!
まとめ
- 2026年7月の熊本地震は、我が家の骨組みの工事中に起きた
- 作業中だった大工さんは全員無事。建築中の家にも被害はなく、工事も予定どおり進んだ
- この時点で制震ダンパーは未設置。骨組みを支えたのは、大工さんの仕事だった
- 助かったのは、水・レトルト食品とお菓子・トイレットペーパーとおしりふきの買い置き
- 足りなかったのは、電気の備え
- 2016年の地震で実家は瓦を全部交換。その話が、耐震と制震にこだわるきっかけだった
- 新しい家では、玄関近くとパントリーの2か所に分けて備える




コメント